こんにちは!
指導員の奥本です!
とても久しぶりのブログ更新です。
なかなか記事を書く時間が確保できませんが、その分、子どもたちの支援に丁寧に向き合えている気がします。
職員の入れ替わりやコロナ対策などでバタバタしていましたが、新体制も落ち着き、明るい雰囲気の職場づくりができていると思います。
また、子どもたちも新しいコーチたちとすぐに打ち解け、一緒に遊ぶ風景がたくさん見られてよかったです。
一方、あまり遊びに誘われなくなったゆうきコーチは少し寂しがっています。
もうピチピチの新人職員ではないんだなぁ……。
でも中身はまだまだフレッシュです!!
今回は“聞く”に関するお話です。
皆さんは「聴覚情報処理障がい(APD)」というワードを聞いたことはありますか?
聴力は正常、もしくは軽度の難聴でも充分に音声は聞こえているはずなのに、脳の機能障がいのために、特定の条件で聞こえにくさがあったり、音声を情報として認識するのが困難だったりする状態のことです。
発達障がいと併発しやすく、心理的ストレスや睡眠不足が原因となることもあります。
子どもたちの中にも、いくら話しかけても気づかない子や、話の内容を覚えたり理解したりするのが難しい子もいます。
それらが一概にAPDが原因とはいえませんが、聞くことが苦手な子の背景には、単に理解力がない、集中力がないというだけではないのかもしれません。
他にも、聞き誤ることが多い、雑音の中で聞き取りにくい、複数人での会話が苦手、早口や小さい声が聞き取りにくい、長い話が苦手、などなど……
程度はどうあれ身に覚えのある人もいるのではないでしょうか。
私自身も聞くことが苦手で、人の話が音楽を聞いている時と同じように聞こえることがあります。
これらはカクテルパーティー効果の働きが弱いために起こると考えられます。
カクテルパーティー効果とは、大勢の人が雑談している中でも、自分が興味のある人の会話、自分の名前などは自然と聞き取ることができる脳の機能です。
発達障がいをもつ人は聴覚過敏という特徴をもっていることが多く、周囲の雑音をより敏感に感知してしまうことから、カクテルパーティー効果が弱い傾向にあります。
聴覚情報処理障がいの疑いがある場合、なるべく雑音が少ない静かな環境を用意するなど、環境への配慮が重要になります。
他にも、絵やジェスチャーなど視覚的に情報を伝えることも有効です。口を大きく開け、口の動きに注目することで聞き取りやすいこともあります。
何かが困難な場合、その人の努力不足を指摘されることがありますが、もしかしたら、その人の特性として苦手だったり、隠れた障害があったりするのかもしれません。
苦手なことがあるからといって必ずしも障がいがあるわけではありませんが、どんな人にも得意・不得意がありますよね。
苦手なことも環境の改善や周囲の人の配慮によって、難しさが軽減できるかもしれません。
視力が低い人がメガネやコンタクトレンズをするように、苦手をカバーし合うことが当たり前の世の中になるといいですね。