水分補給

水分補給

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前回の記事で熱中症予防の暑熱順化をお話しました。
今回も熱中症予防に重要な、水分補給についてお話です。

水分補給が大切なことはよく知られていることと思いますが、水分ならなんでもいいというわけではありません。

ここでは熱中症予防により適した水分補給についてお話します。

目次

気をつけたい水分補給

子どもの水分補給として「お茶」をご持参くださるご家庭が多くございます。
しかし、ここに注意点があります。

お茶の中でも「カフェイン」を多く含む「緑茶」などは水分補給に向きません。

カフェインには利尿作用があるため、摂取した水分と同量の水分を排泄してしまいます。そのためいくら飲んでも水分不足となり、脱水症状を起こす可能性があります。

カフェインを含む緑茶やウーロン茶、コーヒーや紅茶などは水分補給に向きません。

一方、同じお茶でも「麦茶」はカフェインを含まず、熱中症予防に効果的なミネラルを含んでおり、体を冷やす作用もあるのでおすすめです。

気をつけたい水分補給

ミネラルウォーターにもご注意を

カフェインだけではなく、ミネラルウォーター(いわゆる普通の水)にも注意点があります。
体温調節のために排出される汗は99%の水とナトリウムや塩素などの微量な電解質で構成されます。

体内の水や電解質が少なくなることによって熱中症の危険性が高まります。
その時の水分補給を水だけにしてしまうと、自然的脱水になってしまいます。

自然的脱水とは、電解質が失われた状態で水だけを補給し、体液に含まれる電解質が薄まった状態のことです。

その状態で水分補給をしても、減少している電解質の量に対して余分になった水分を尿として排泄し、結果として体液の量は回復せず、さらに水分が失われてしまいます。

これを防ぐには、水分補給と同時に失われた電解質(特にナトリウム)も補給することが大切です。

ミネラルウォーターにもご注意を

スポーツドリンクの選び方

運動時や夏の水分補給としてお馴染みのスポーツドリンク。
このスポーツドリンクには2種類あります。
それがアイソトニック飲料ハイポトニック飲料です。

アイソトニック飲料には塩分約0.1%、糖質約6%が入っており、安静時の体液により近い浸透圧のため、体に吸収しやすくなっています。
また、糖質はエネルギー源になるので、長時間の運動時にも向いています。

ただ、運動する前から大量に飲むと糖分の摂りすぎになってしまいますので気をつけましょう。
(アクエリアス、ポカリスエット、グリーンダ・カ・ラ等)

一方のハイポトニック飲料は塩分や糖分が低く、体液よりも浸透圧が低くなっています。
運動による発汗で、人の体内は一時的に低い浸透圧になるので、ハイポトニック飲料の方がより速く吸収されるのです。
(イオンウォーター、アクエリアスゼロ、ヴァームウォーター等)

長時間の運動や運動後は甘いアイソトニック飲料
運動中は甘くないハイポトニック飲料
のように状況に合わせてお選びください。

スポーツドリンクの選び方

熱中症になったら

もしも熱中症になり、体調を崩してしまったら、麦茶やスポドリでも水分補給はできますが、より早い回復には経口補水液が適しています。

経口補水液はスポーツドリンクよりも塩分(電解質)濃度が高くなっています。
大量の汗をかき、脱水状態になった時におすすめです。

※ナトリウムやカリウムを多く含んでいるので、疾患のある方や、乳幼児の引用はお控えください。

熱中症になったら

これから気温も高くなり、ハードな運動をしなくても、熱中症になる人もいます。

ただ水分を摂取すればいいだけでなく、どのような水分を、どのタイミングで摂るかも重要です。

熱中症は死に至る可能性もあります。
特に自力での体調管理が難しい子どもには、大人が充分に配慮してあげましょう。

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